政府は、2023年4月8日に、任期満了を迎える日本銀行の黒田東彦総裁(78)の後任に、元日銀審議員で、共立大学教授の植田和男氏(71)を起用する方針を固めました。
植田和男氏は、マクロ経済学や金融論を専門とする経済学者です。
日銀総裁は、これまで日銀出身者と財務省出身者で占められており、植田和男氏が就任すると、戦後初の学者出身の日銀総裁となります。
サプライズ人事と、ささやかれていますが、新体制では現在の金融政策を続けるのか、それとも修正していくのかが最大の焦点になり、植田和男氏は重責を担うことになります。
植田和男氏は、1951年9月20日生まれの71歳です。
そんな植田和男氏の経歴や学歴をチェックしていきましょう。
日銀総裁となる植田和男氏って、どんな方なのでしょうか?
植田和男の経歴は?
教職
1980年 マサチューセッツ工科大学博士課程修了
1980年 カナダブリティッシュコロンビア大学経済学部助教授
1982年 大阪大学経済学部助教授
1993年 東京大学経済学部教授
2005年-2007年 東京大学大学院経済学研究科長
2005年 東京大学大学院経済学研究科教授
2017年 東京大学名誉教授
2017年 共立女子大学教授
2020年 共立女子大学ビジネス学部ビジネス学科教授
学外における役職
1985年-1987年 大蔵省財政金融研究所主任研究官
1998年-2005年 日本銀行政策委員会審議員
2005年- サントリー学芸賞政治・経済部門選考委員
2008年- 日本政策投資銀行社外取締役
2011年-2012年 日本経済学会会長
2019年- 日揮ホールディングス株式会社社外取締役
2023年4月 日本銀行総裁(予定)
その他、年金積立金管理運用独立法人(GPIF)運用委員長、日本銀行金融研究所特別顧問を務める。
植田和男氏は、1980年マサチューセッツ工科大学博士課程修了後、1980年カナダブリティッシュコロンビア大学経済学部助教授、1982年には大阪大学経済学部助教授に就任します。
1993年に東京大学経済学部教授に就任後、東京大学で長く教鞭をとりながら、1985年〜1987年には大蔵省財政金融研究所主任研究官を務めました。
研究所では、竹中平蔵氏(慶応大学名誉教授)と机を並べ、その頃、拡大していた日本の経常黒字などについて研究しました。
1998年には日本銀行政策委員会審議員に就任し、バブル崩壊で大手金融機関の破綻が相次ぐ中、ゼロ金利政策や量的金融緩和政策の導入を政策委員会の理論的支柱として支えました。
民間企業の社外取締役も歴任し、2017年に東京大学名誉教授、共立女子大学教授に就任しています。
66歳で東京大学の名誉教授って、すごいですよね。
大学の外にも行動の場を広げ、民間企業の取締役や日銀の審議員も、同時にこなしてしまうなんて、現代の聖徳太子みたいですね。
植田和男経歴の学歴
1970年 東京教育大学付属駒場高等学校(現:筑波大学付属駒場高等学校)卒業
1974年 東京大学理学部数学科卒業、東京大学経済学部へ学士入学
1975年 東京大学大学院経済学部研究科進学
1976年 マサチューセッツ工科大学大学院進学
1980年 マサチューセッツ工科大学博士課程修了(Ph.D.)
植田和男氏は、静岡県の出身です。
幼い頃から頭脳明晰で、夏休みに実家に帰省した時も、ラジオで英語を学んでいたそうです。
小学生の頃の夏休みの帰省といえば、思いっきり遊ぶことと、食べる事しか思いつきません。
やはり素質が違いますね。
東京教育大学附属駒場高等学校(現:筑波大学附属駒場高等学校)は、偏差値78。
そして東京大学大学院に進学し、さらにマサチューセッツ工科大学博士課程修了。
東京大学は日本でトップクラスですが、マサチューセッツ工科大学は、世界の大学ランキング2022で、5位にランクインしています。
アメリカの大学ですが、有名なので名前は知っています。
偏差値は80以上だそうですよ。
とんでもなく、秀才で、スーパーエリートですね。
学生の頃、毎日何時間位、机に向かっていたのでしょうか。
植田和男の実績は?
- ゼロ金利政策や量的金融緩和政策の導入を支えた
- 2000年のゼロ金利政策の解除には反対票を投じた。
1998年に東京大学教授から日本銀行政策委員会審議員に就任し、山一証券や北海道拓殖銀行などのバブル崩壊での破綻による金融システム不安などを背景に、日本経済が不況に陥る中、速水優総裁の下で、実施されたゼロ金利政策や量的緩和政策を理論面で支えました。
山一証券の破綻は、当時、勤務地が近かった為、とても威厳があったビルから威厳が消えた瞬間の風景が強く印象に残っています。
2000年8月の金融政策決定会合で決まったゼロ金利政策の解除には、反対票を投じました。反対票は9人の政策委員の内2票でした。
同会合では、政府による初の議決延期請求を否決しましたが、翌年に再び金融緩和に追い込まれ、拙速な判断だったとの評価も少なくないそうです。
植田和男の評判は?
「引き受けてやったんだぞ」っと強気だったりして、本命と言われていた雨宮氏が辞退した為、名前があがっていなかった分、「誰?」感が強くなってしまっているのでしょう。
すごい人ですけどね・・
容姿を云々するのは気が引けるが、人相が良くないと私は思う。
まあ、第一印象の問題でしょうか・・・。
いろいろな写真を拝見しましたが決してそんなことはないと思います。
植田和男経歴が次期総裁に選ばれた理由は?
植田和男氏は、日本銀行政策委員会審議員時代、金融緩和の部分で能力を発揮された印象が強くあります。
学者である上に、じっくりとファンダメンタルズを見極めるタイプです。
昨年、円安が振興して、日銀の金融緩和が否定されていた時に、「迅速な引き締めは避けるべき」との考えを示し、それほど金融緩和に否定的とは言い切れません。
ですが、黒田総裁と金融緩和を進めてきた関係ではないとの観点から、黒田総裁が行ってきた金融緩和の否定をすることもしやすいと言われています。
そこまで、タカ派とかハト派という色もなく、ニュートラルな立場で必要な正しい政策をとるだろうという期待が大きいからではないでしょうか。
植田和男の妻や子供は?
植田和男氏のご家族は、妻の敬子さんも、マサチューセッツ工科大学大学院を卒業されています。
マサチューセッツ工科大学で出会ったのでしょうか。
日本女子大学家政学部教授を務めていました。
夫婦揃って、経済学者って凄すぎですね。
子供に関する情報はございませんでした。
まとめ
- 植田和男氏は、1951年9月20日生まれの71歳です。
- 植田和男氏の経歴は、1980年マサチューセッツ工科大学博士課程修了後、1980年カナダブリティッシュコロンビア大学経済学部助教授、1982年には大阪大学経済学部助教授に就任。
1993年に東京大学経済学部教授に就任後、東京大学で長く教鞭をとりながら、民間企業の社外取締役も歴任し、2017年に東京大学名誉教授、共立女子大学教授に就任しています。 - 植田和男氏の学歴は、1980年マサチューセッツ工科大学博士課程修了(Ph.D.)です。
- 植田和男氏のご家族は、妻の敬子さんで和男氏と同じ経済学者です。